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納豆Q&A

Q:なぜ「水戸納豆」が有名なのでしょう?

 茨城県はもともと、農家などで納豆づくりが盛んなところでした。
 しかし、水戸納豆の名前が知られるようになったのは意外に新しく、明治になってから。

 かつて納豆が江戸に出回っていたことを本で知った水戸の笹沼清左右衛門という人が、納豆を水戸の名物にしようと製造に乗り出したのがきっかけでした。
 しかし、清左右衛門の納豆作りは何度も失敗を重ねました。それが世に出るようになったのは、明治20年代に鉄道が敷設されてから。
 最初は水戸駅前の広場で売られていましたが、やがてホームでおみやげとして売られるようになると、汽車の窓から奪い合うほどの人気が出たということです。

 茨城県出身の農学者桜井武雄氏によると、茨城県は専業農家の比率は60%と全国平均35%と比べて非常に高く、耕地面積が平均1〜2町歩という中監農家の率が高く、農産物では陸稲、サツマイモ、家畜はトリ、ブタが全国1、2位など農本主義が徹底していたことも「水戸納豆」を有名とした下地となっていると分析されています。