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頭脳向上に役立つ

ボケ人口の増加を防ぐ食べ物があった

 大豆には、質のよいタンパク質をはじめ、ビタミンやミネラル、センイ質などの栄養素が、バランスよく含まれていますが、ここにきて脚光をあびているのがレシチンという成分。
 最近、レシチンの研究が進み、生活習慣病(成人病のこと)や記憶力の低下、あるいはボケに対して、予防効果を示す可能性がきわめて高いことが分かってきたのです。

 脳細胞は、さまざまな神経伝達物質を駆使して、情報のやりとりをしていますが、記憶力や学習能力、あるいは運動能力などに関係の深いのがアセチルコリンという物質です。
 このアセチルコリンの材料になっているのがレシチン。脳細胞の“不老物質”として貴重なレシチンが、大豆100グラム中に1480ミリグラムも含まれているのです。

 レシチンは、もちろん、納豆にも豊富に含まれています。レシチンは体内に吸収されると、肝臓で分解されてコリンとなり、血液中のコリン濃度を高めます。その結果、脳内のコリン濃度が上昇して、脳の中のアセチルコリンの量が増えます。

ボケ人口の増加を防ぐ食べ物があった

 中高年になると程度の差はあれ、誰にでもおこる物忘れも、アセチルコリンの量が減ってきたために発生する現象で、神経回路の機能がダウンするのが原因とみられています。
 とくに、記憶や学習能力が極端に衰えてしまうアルツハイマー型の痴呆症の場合、言語や記憶をつかさどる大脳皮質や、その奥にある海馬という部分のアセチルコリンが減少していることが判明しているそうです。

 その他の老人性痴呆症の場合も、血液を調べてみたところ、アセチルコリンの合成能力が低下しているという報告もあるそうですから、レシチンは重要です。
 生涯現役で、ボケずに長生きするためには、脳細胞に元気をつけることが何より大切。そこで登場するのが、納豆に多いレシチンなのです。