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第21回 全国納豆鑑評会(2016年2月19日)
受賞者インタビュー

村田 滋さん

■最優秀賞(農林水産大臣賞)
「心和(こころなごみ)」
山下食品株式会社(愛知県)
代表取締役 山下将生さん

父(前社長)から「受賞したよ」と電話をもらった時は、まさか最優秀賞だとは思わなかったので、本当に驚きました。実感がなくどこか他人事のような感じがして、父にもう一度「本当に受賞したの?」と電話をかけ直してしまったほどです。

弊社は昨年の12月に創立50周年を迎え、節目の年に名誉ある賞を受賞することができてとても嬉しいです。今回で入賞は5回目ですが、「最優秀賞」は初めてで、日本一を取ることの厳しさを感じていた中での受賞でしたので、非常に感慨深いです。

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でも何より嬉しかったのは、従業員が私以上に喜んでくれたこと。それだけ想いを込めて、一生懸命納豆を作ってくれているんだなということを改めて感じました。スポーツと一緒で、納豆作りも従業員とのコミュニケーション、チームワークが大切です。これからもチームワークよく納豆作りに励みたいですね。

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今回最優秀賞を頂いた「心和」は、北海道産の鶴の子大豆を使用しています。こだわりの大豆を使って納豆を作りたいと思っていた時に出会った、豆の味に深みがある、非常に良い大豆です。軟水という大豆の芯まで浸透しやすい精製水を使用することで旨みを出し、ふっくらと柔らかい食感に仕上げています。
ネーミングやパッケージは、デザイン学校の学生さんに協力してもらい作りました。「心和」という商品名は、弊社がもともと納豆に記載している「納豆有事心和」という漢詩にもマッチしており、ふさわしいということで採用しました。

歴代の受賞者の納豆を見ても、やはり大粒部門は鶴の子大豆を使用されている方が多いです。それだけ品質の良い、王道の大豆なんですね。でも、出品するにあたり、同じ鶴の子大豆だとしても「うちはうちの表現でいこう」という気持ちで取り組んでまいりました。何か変えるのではなく、お客様がおいしいと言ってくださる、お客様が愛してくださっている、この「心和」でいこうと思ったのです。受賞後はお客様からも多くのお問い合わせを頂きました。弊社の商品の中では一番価格が高い納豆ですが、リピートして買ってくださる方もいらっしゃいます。お客様の反応がやはり一番モチベーションにつながります。

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農家さんが作ってくださった大豆をいかに表現できるかが、納豆メーカーの使命だと思うんです。「最優秀賞」という責任あるポジションを頂いたということを励みに、これからもお客様に喜んでいただけるような、より良い納豆作りを心掛けていきたいと思っています。