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大量の花粉が飛散する今年は、納豆を食べて症状を防ぐ!

 今年は、スギ花粉の飛散量が昨年と比べて大幅に増えると予想されています。花粉症の症状を最小限に抑えたいものですが、それには納豆が強い味方になってくれます。納豆に含まれるさまざまな成分が複合的に働き、花粉症を予防したり、症状を抑えたりしてくれるのです。また、同じく花粉症に効果があるものとして、ここ数年、人気を集めている甜茶も紹介します。

1.昨年と比べると10〜20倍の花粉が飛散

 今年も花粉症の人にとって、憂うつな季節が近づいてきました。今夏の猛暑の影響で、2005年春には、スギやヒノキの花粉が例年の2〜3倍、飛散量が極めて少なかった2004年春に比べると10〜20倍も多く飛ぶという予測が出ています。

花粉症の人は、飛んでいる花粉の数がある一定の量を超えると症状が出ますが、その量は人によって異なります。ごく少量の花粉で症状が出る人もいれば、花粉が大量に飛んでから初めて発症する人もいます。2005年春は10年ぶりの大飛散になることが見込まれていますから、ほとんどの花粉症の人にはつらい春になりそうです。

花粉の飛散開始日も、暖冬の影響で例年よりもやや早めになりそうです。最も早く飛び始める関東・近畿・四国の南部では、2月10日が飛散開始日と予測されています。備えあれば憂いなし。花粉症の人はもちろん、そうでない人も予防のために1日も早く花粉症対策を立てたいものです。

2.花粉症のメカニズム

その1 花粉症のしくみ
いまや国民病の1つともいえそうな花粉症ですが、なぜ、花粉症は起こるのでしょうか。それを簡単に説明していきたいと思います。

ご存知のように、花粉症とは、スギ花粉などによって起こるアレルギー性疾患の1つです。鼻水やくしゃみなど花粉症のアレルギー症状は、花粉が目や鼻の粘膜に接触することで現れてきます。

 花粉が、鼻の中に吸い込まれると、アレルギーを起こす物質が花粉から溶け出してきます。人間の体には、外部から体内に侵入してくる、体の成分とは異なる物質に対して、排除しようとする生体防御システムが備わっています。「花粉」という異物が侵入するとまず、それを受け入れるかどうかを判断し、異物と判断すれば、これを排除しようとするわけです。侵入してくる異物を抗原といい、それに対抗して体が作る防御物質を抗体といいます。

抗原と闘うために、人間は体内で抗体を作り出すわけですが、この抗体の量が一定以上になったときが、花粉症の発症時期になるのです。この状態で、再び花粉(抗原)が侵入してくると、侵入してきた異物(抗原)は体内の抗体と結びつき、今までとは違った反応をするようになります。これを抗原抗体反応といいます。

抗体は、抗原を捕まえるときに、ヒスタミンなどの炎症物質を分泌して、花粉をできる限り体外に放り出そうとします。そのため、くしゃみで吹き飛ばす、鼻水で洗い流す、鼻づまりで中に入れないよう防御するなどの症状がでてくるのです。

その2 花粉症の症状
 花粉症の主な症状は、花粉によるアレルギー性鼻炎です。くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が現れます。また、急性アレルギー性結膜炎とも呼ばれる、目のかゆみや充血、涙などの症状も現れてきます。そのうえ、精神的にもイライラしたり、気分もうつ状態になりやすくなります。しかし、一番困るのは、花粉症になると鼻や目などが肉体的に苦痛なだけでなく、精神的にイライラしたり、気分が鬱になるなど、家族や周囲の人にも思わぬ影響を与えてしまうことなのです。

 また、症状がひどくなると、呼吸困難など重症化することもあります。花粉症だからと軽視するのは禁物。早めに対処したいものです。

その3 花粉の種類
 花粉症と言えば代表的なものがスギ花粉・ヒノキ花粉ですが、実は花粉はほぼ1年中飛んでいます。花粉の飛散する季節は、植物によって、また花粉症は原因植物によって症状の現れる時期が違います。

 スギ花粉、ヒノキ花粉とほぼ同じ時期に、ブナ、マツ、ニレなどの花粉が飛んでいます。秋にかけて花粉症の症状が出る人は、ヨモギ、ブタクサなどの花粉症の可能性があります。春の花粉症は、木の花粉のシーズンですが、夏や秋の花粉症は、身近にある雑草の花粉のシーズンです。雑草による花粉症もスギやヒノキによる花粉症とメカニズムは同じため、治療も同様に行われます。なお、日本では、約60種類の植物により花粉症を引き起こすと報告されています。

その4 花粉症はどうして増えているの
 花粉症といえば、今や国民病とまでいわれていますが、意外なことに、花粉症は戦後に始めて報告された新しい病気です。日本では、1960年代からわずか40年間で花粉症(特にスギ花粉症)が激増しました。 どうしてこのように花粉症が増えてきたのでしょうか。

まず、戦後に大量植林されたスギが伐採されずに残り、開花適齢期をむかえていることがあげられます。さらに、地球温暖化の影響も受け、春のスギ花粉飛散量が増えています。これに加え、排気ガスなどで汚染された大気中の多くの微粒子が抗体を産生しやすくし、花粉症の発症を促進しています。また、舗装道路の増加に伴い一度地面に落ちた花粉が再び舞い散ることも原因として考えられます。

 一方、高タンパクや高脂肪の食生活を続けていたり、不規則な生活リズムやストレスの多い生活なども、アレルギーを起こしやすくしています。