1. トップ
  2. トピックス
  3. 納豆を食べることで頭の働きがよくなる

日本人はアルコールに弱い!
納豆は知られざる肝臓強化食!

 日本人はアルコールに弱い。これはよく言われることですが、にもかかわらず、左党が多いのも特徴です。そこで肝臓を保護し、機能を高めてくれる食品を多くとりたいもの。納豆は肝機能を正常化するなど、肝臓に効果的な食品です。ただ、残念なことに、そのことはあまり知られていないことがアンケート調査でわかりました。肝臓の健康を守るためにも、お酒が強い人も弱い人も、納豆を常食したいものです。

1.お酒に強い人ほど肝機能の低下に注意

忘年会シーズンに突入にして、サラリーマンの方々を中心にお酒を飲む機会が増えてきました。しかし、飲み過ぎは二日酔いだけでなく、長期の飲酒によって肝機能が低下し、それが肝硬変や肝臓ガンを引き起こす元凶になることはよく知られています。お酒は「百薬の長」といわれますが、飲み過ぎれば、「百厄の長」となってしまうわけです。

 しかも、ご存知のように、日本人は人種的にアルコールに弱い体質だといわれています。アルコールは肝臓で分解されると、アセトアルデヒドという物質になります。このアセトアルデヒドは、アルコールの約10倍もの毒性があり、これを分解する酵素が日本人には不足しているのです。そのため悪酔いや二日酔いを起こしやすく、肝臓への負担も大きくなります。

 デメリットはまだあります。欧米人にくらべて体格が小さい日本人は肝臓も小さくなっています。そのぶん、アルコールによるダメージも大きくなると考えられるでしょう。ですから、日頃から肝臓をいたわれないと、加齢とともに肝機能は少しずつ、確実に低下していってしまうのです。

 でも、お酒に強い人は多少飲み過ぎても心配ない。豪快な左党の方はそう思っているかもしれません。ですが、お酒に強い人ほど肝機能が低下しやすいのです。お酒に強い人はアセトアルデヒドを分解する酵素が体内に十分あります。それゆえ肝臓で発生したアセトアルデヒドも速やかに分解することができます。

 それなならば問題がないのでは……と思いがちですが、大きな落とし穴があるのです。アセトアルデヒドの分解能力が高い人は、そうでない人とくらべて多くのアルコールを摂取することができます。それはいいのですが、同時に肝臓ではアルコールの分解とともに中性脂肪の合成が促進。その結果、肝臓には脂肪がたっぷりつき、いわゆる脂肪肝になってしまうのです。脂肪肝になれば肝機能の低下が免れないことはいうまでもありません。

 つまり、お酒に強い人も弱い人も、アルコールを摂取する以上、肝機能の低下に注意しなければいけない、ということです。でも、年末年始でお酒を飲む機会が多いこのシーズン、肝機能を回復させるにはどうすればよいのでしょうか。じつは、肝機能を高めてくれる心強い食品があったのです。それが、いまや「日本の国民食」ともいえる、納豆なのです。

2.納豆の複数の成分が肝機能を高める

 肝臓は、その90%が1カ月で再生する臓器です。その材料となるタンパク質や、その機能を高めるビタミン、ミネラルを補給することが、肝機能を高めるための大きなポイントになります。じつは、こうした栄養成分を豊富に含んでいるのが、納豆。この納豆は「肝臓再生食」ともいえるほど、肝機能を高めてくれる、すぐれた食品なのです。では、納豆に含まれる肝機能を高める成分を順に見ていきましょう。

肝臓を保護する「タンパク質」

 肝機能の低下を防ぐ意味で欠かせない栄養素が、タンパク質。というのは、肝臓内では多くの酵素が働いていますが、その多くがタンパク質からできているからです。納豆の材料である大豆には良質なタンパク質が多く含まれており、これを摂取することで、肝臓を保護することにつながります。また、アルコールの摂取などでダメージを受けた肝臓を、正常な状態に戻してくれる作用もあるのです。

動物実験でも証明。正常な肝機能を保つ「レシチン」

 肝臓でつくられた中性脂肪を外に運び出すためには、VLDLというリポタンパクを作って、血液中に溶け込ませる必要があります。そのVLDLの材料となっているのが、レシチンです。レシチンの量にくらべて中性脂肪が多くなると、VLDLが足りず、中性脂肪は外に運び出すことができず、脂肪肝となってしまいます。脂肪肝を防ぐためにもレシチンの補給は大切なのです。
 また、アメリカのリーバー博士は次のような実験を行いました。アルコール含有量の高いエサを与えているヒヒを2グループに分け、片方にはレシチンを与え、もう片方にはレシチンを与えませんでした。
 すると、レシチンを与えなかったグループのヒヒは、その約80%に肝硬変など肝臓のトラブルがありました。それに対して、レシチンを与えたグループには肝臓の異常は見られなかったのです。
 このことからも、レシチンがアルコールによる害を防ぎ、肝機能を正常に保つ効果があることが推測できます。

肝細胞の新陳代謝を助ける「ミネラル」

 肝臓の酵素を効果的に働かせるために必要となるのが、ミネラル。なかでも納豆に含まれる亜鉛とマグネシウムは補酵素として、肝細胞の新陳代謝を促進する酵素の働きを助けてくれるのです。また、カリウムも肝臓の新陳代謝を活発にするには欠かせないミネラル。新陳代謝を活発にして肝機能を高めるためにも、カリウムは毎日豊富な量を補給する必要があります。

肝細胞の再生を促す「ビタミンB2」

 肝細胞の再生を促進する働きがあります。脂質の代謝にも欠かせないビタミンで、肝臓に脂肪が蓄積するのも防いでくれます。ただ、ビタミンB2は体内に貯めておくことができません。そのため納豆などで毎日補給することが望ましいといえます。

活性酸素の酸素の害を消して肝臓をいたわる「ビタミンE」

 いまや悪玉酸素として悪名高い活性酸素。細胞を酸化させたりして動脈硬化やガンを引き起こす原因とされています。その活性酸素の約半分は、肝臓で消去されています。そのため肝機能が低下すると活性酸素が十分に消去されず、肝臓をはじめとした臓器、器官などにも悪影響が出てきます。しかしビタミンEは活性酸素の害を防ぎ、肝臓をサポートしてくれます。肝臓をいたわるためにも、摂取したいビタミンです。

過酸化脂質を抑えて肝機能を整える「サポニン」

 活性酸素の害などにより、肝臓などの細胞は酸化され、過酸化脂質となります。それが肝臓の場合、肝機能の低下につながりかねません。しかし、大豆特有のサポニンは過酸化脂質ができるのを抑え、肝機能の正常化に一役買っているのです。

3.あまり知られていない、納豆の肝機能改善作用

 納豆が肝機能の改善に効果を発揮することは、ご理解いただけたでしょうか。お酒に強い、弱いに関わらず、納豆を食べることで二日酔いや悪酔いの防止はもちろんのこと、肝機能の正常化にも導いてくれるのです。

 そこで実際、左党のサラリーマンが集まる街として知られる、東京都新橋で納豆に関するアンケートを95名(男性93名)の方に実施しました。年齢は35才以上が91名と、全体の96%を占めています。では、質問と回答別に順に結果を見ていきましょう。

●週に1回以上、納豆を食べる人は83%!

 最初の質問は、納豆を食べる頻度でした。その結果、納豆を週に2〜3回食べているという人は、50.5%と過半数を超えました。週1回以上、納豆を食べる人は83%と、たいへん高い数字が出ました。これは納豆の健康増進効果が一般にも広く知られてきたことの証ともいえます。(下記グラフ参照)

納豆の食頻度

●お酒を飲むときに、76%の人が納豆を食べない!

 肝臓をいたわる作用のある納豆は、お酒を飲んでいるときにこそ、ぜひ食べたいものです。とくにアルコールに弱いといわれている日本人なら、なおさらのことです。でも、お酒を飲む際に納豆を食事にとり入れているか、という質問に対しては、残念な結果が出ました。なんと、76%の人が飲酒時に納豆を食べたことがないと答えたのです(下記グラフ参照)。飲酒の際、納豆を食べていれば二日酔いや悪酔いを軽減できるとおおいに期待できるのですから、積極的に納豆をおつまみにして食べるべきでしょう。

飲食時の納豆食の有無

●67%の人が納豆の肝機能向上作用を知らない!

 なぜ、肝臓によい納豆が飲酒時に積極的に摂られないのでしょうか。答えは簡単でした。アンケート調査の結果、67%もの人が納豆が肝臓によいことを知らなかったのです(下記グラフ参照)。この点を啓蒙していけば、飲酒時に納豆がとられる割合はもっと高まっていくに違いありません。血液サラサラ効果などで知られている納豆ですが、肝機能の向上に関しては、まだまだ認知度は低いようです。

納豆による肝機能向上機能の認知

●68%の人が納豆の肝機能改善効果に期待!

 納豆が肝臓にいい食品だということはあまり知られていませんでしたが、実際、そんな効果があることについて、もっと知りたい、魅力を感じるという人は68%にも上りました(下記グラフ参照)。なかでも、20〜50才の働き盛りのの関心度がとても高いという結果が出ました。つまり、それほど納豆に関心が高く、二日酔いや肝機能の低下に悩んでいる人が多いということに他なりません。肝臓によいとされる食品は意外と少なく、情報に乏しいというのが現実です。それゆえ、今後、納豆の肝機能改善効果にスポットが当たる確率はかなり高いといえるでしょう。

機能性の魅力度(世代別)

●二日酔い防止としては「ウコン」の認知度が高かった

 二日酔いを抑制する食品として、認知度が高かったのが、「ウコン」でした。ウコンはショウガ科に属する多年草で、国内では主に沖縄、種子島、石垣島などで栽培されています。ウコンは肝臓の妙薬と沖縄では昔から重宝されてきました。ウコンの成分でもっとも注目されているのが、クルクミンです。クルクミンは肝機能の働きを助け、肝臓を正常な状態に保ってくれるのです。

●お酒の「しめ」はラーメンよりも、納豆カレー

 繰り返しになりますが、納豆は二日酔いを抑えたり、肝機能を改善したり、肝臓をいたわってくれる食品です。そして、ウコンにも同様なことがいえます。そこで、お酒のしめとして、ラーメンを食べる人は多いものですが、それを納豆カレーにしてみてはいかがでしょうか。カレーにはウコン同様、クルクミンが豊富に含まれています。お酒で疲れた肝臓をいやす、最高のしめになるのではないでしょうか。

4.お酒のしめは、納豆カレー

二日酔いを防止し、肝機能もアップ!

レシチンなどの納豆の有効成分とカレーのクルクミンが肝臓を癒す!
ポリアミンが健康体を築く


 お酒のしめとして、ぜひおすすめしたいのが、これ。
自宅でも簡単に作れるので、カレーを作りおきしとけば、いつでも食べられます。

●材料(4人分)

納豆 ……4パック
ごはん ……4杯分
カレールー ……200g
豚肉 ……250g
タマネギ ……中3個
じゃがいも ……小3個
ベビーキャロット ……10本
バター ……適量
水 ……適量

●作り方

(1) 鍋にバターを熱し 一口大に切った豚肉、野菜をよく炒める。
(2) 1に水を加え、沸騰したらアクを取り、材料が柔らかくなるまで弱火〜中火で煮込む。
(3) いったん火を止め、小さく割ったカレールーを入れて溶かし、再度とろみがつくまで弱火で煮込む。
(4) 器にごはん、カレーを盛り、さらに納豆(1人1パック)をかける。