納豆という名前は、寺の納所(台所)で作られたことに由来するといわれています。
肉食が禁じられていたお坊さんたちにとって、納豆は非常に重要なタンパク源でした。納所で大豆を原料に作るから「納豆」。こんなシンプルなネーミングは、それだけ愛着があるからこそついた名前かもしれません。
そのほか「煮豆を神棚に備えたところ、しめなわに付着していた納豆菌の働きで納豆になった。神に納めた豆=納豆」という説もあります。
Q:寺納豆と糸引納豆の違いは何ですか?
納豆には、おなじみのネバネバした糸をひく「糸引き納豆」と、糸を引かない「寺納豆」があります。
寺納豆とは、昔、唐に留学した僧侶が作り方を学んで持ち帰ったもので、塩辛納豆とか、浜納豆とも呼びます。寺納豆は、大豆を煮て炒り麦をまぶし、2〜3日カビを繁殖させてから発酵させ、塩、香料、調味料などを加えて乾燥させます。そのままお茶うけとして食べたり、調味料としても使います。