1. トップ
  2. 納豆百科事典
  3. 大豆を納豆にすると、その効果は倍増

納豆発展の歴史

大豆を納豆にすると、その効果は倍増

納豆には、大豆のすばらしい栄養や薬効成分が、丸ごと入っている上に、発酵の過程で増加する成分もあります。

そのひとつがビタミンB2。大豆100グラム中に0.3ミリグラム含まれていますが、納豆にすると、0.56ミリグラムに増えるのです。この増加分は納豆菌が作り出すものですが、納豆によっては、B2の含有量が3倍にも4倍にもなるものが少なくありません。

ビタミンB2には、体内にたまりすぎた脂肪をスムーズに燃やして、肌を美しくし、脂肪太りを防ぐ働きがありますから、ダイエットには欠かせません。
脂肪を分解する作用は、動脈硬化の予防にも役立ち、ひいては、糖尿病などの合併症を防ぐことにもなるわけです。B2には、子どもさんの成長促進作用があり、成長期にとくに重要です。納豆好きの子どもが多いのも、体が納豆の成分を要求しているといってよいでしょう。

さらに、ビタミンB2には疲労の回復や肝臓機能の向上にも効果があるといわれ、アルコールの分解を円滑に進めますから、酒の肴に納豆を一品添えれば、悪酔い防止にも役に立つでしょう。

別項でも説明しましたが、中高年女性の骨を丈夫にする上で注目されているビタミンK2も、納豆には豊富に含まれています。大豆には、ほとんどありませんので、納豆菌が増産しているのです。

納豆のうまみの秘密は、ネバネバにありますが、その本体はアミノ酸の一種のグルタミン酸。この成分も、納豆菌が作り出しているものです。ネバネバ成分は、胃壁を守ったり、腸管の中を食べ物や老廃物などの通りをよくしたり、体にとって毒になりそうなものの排泄を促したりします。血管の中に発生しやすい血栓を溶かす働きのある酵素として脚光を浴びているナットウキナーゼも、納豆菌が生成している成分といってよいでしょう。