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第16回 全国納豆鑑評会(2011年2月18日)
受賞者インタビュー

照井正彦さん

■最優秀賞(農林水産大臣賞)
「国産大豆100%納豆」
(有)わたり納豆 (宮城県亘理郡亘理町)
照井正彦さん

受賞を知らされたときは、とにかく信じられませんでした。これには理由があるのです。
これまでは、鑑評会にはいいものを出したいと思って、いろいろと手を加えていました。温度管理をいつもとは変えてみたりしていたんです。でも、なかなか納得のいくものができませんでした。考えすぎ、手を加えすぎだったような気がします。もちろん、出品するのですから、賞を取りたいという気持ちはいくらかはあるんですが、希望は持てませんでした。
そこで今年は、通常作っている、ごく普通のものを出品したんです。そうしたら最優秀賞をいただいたので、びっくりしました。

国産大豆100%納豆

「国産大豆100%納豆」の特徴は、ずばり、私好みの納豆なんです。食べると豆の味がして、納豆のグルタミン酸がじわっと出てきて、旨みがのってくるような、糸が強いものです。国産大豆のこくと深みを生かした納豆が作りやすいですね。
毎日作っているものだから、大豆の癖がわかっています。もちろんその年の大豆の作柄によって、同じ品種でも品質は変わってきますが、長年同じ大豆を使っていれば、その大豆の持つ特性の幅がわかるんです。

今後も、品質に対して変わらない情熱をもって、毎日毎日、一所懸命作っていきます。小さな企業なので、数で勝負できません。少し高くても、お客様に納得して買っていただける商品を出したいと思っています。

なお、今回の震災で、亘理町の半分は津波に浸かりましたが、うちの工場は高台にあったので津波による被害はありませんでした。ただし、地震によって配管設備などに被害があり、復旧には時間を要しました。現在、まだ完全に復旧したとは言えない状況ではありますが、何とか、頑張って納豆の生産を再開しています。