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今年度の日本一おいしい納豆は
鎌倉山納豆 野呂食品株式会社の「鎌倉小粒」に決定!

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日本が世界に誇る総合栄養食「納豆」の日本一を決める「全国納豆鑑評会」の第26回大会が茨城県水戸市で開催され、全国72メーカー、総出品数185点の中から、神奈川県の鎌倉山納豆 野呂食品(株)の「鎌倉小粒」が栄えある最優秀賞(農林水産大臣賞)を受賞しました。

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令和4年11月9日(水)、第26回「全国納豆鑑評会」が茨城県水戸市の「ホテル・ザ・ウエストヒルズ・水戸」にて開催されました。茨城県水戸市は納豆の名産地として、全国的に知られています。水戸納豆の名前が知られるようになったのは、明治時代。水戸の笹沼清左右衛門という人が納豆を水戸の名物にしようと製造に乗り出し、水戸駅前の広場で販売を開始すると、やがてホームでおみやげとして売られるようになり、汽車の窓から奪い合うほどの人気の名産になりました。未だ続くコロナ禍で2020年2月ぶりの大会となる今回は、そうした納豆に対する愛情の深い県民性である、名産地・茨城県水戸市での開催となりました。

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審査対象となる納豆は、納豆連に加盟する納豆メーカーが自社製造する納豆で、今回の総出品数は全国72メーカーから185点。審査員は、研究者・文化人・食品関係者・省庁関係者など総勢15人で、評価方法は納豆の「外観(見た目)」、「香り」、「味・食感」の3項目について、秀でたものを5点、劣るものを1点として出品納豆に点数がつけられ、合計点数上位から受賞納豆が決定します。

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最優秀賞を受賞した鎌倉山納豆 野呂食品(株)の「鎌倉小粒」のほか、小粒・極小粒部門および大粒・中粒部門から優秀賞が各3点、優良賞が各2点、茨城大会特別賞として茨城県知事賞が各1点、水戸市長賞が各1点、関東農政局長賞が各1点、ひきわり部門から全国納豆協同組合連合会長賞が1点、納親会長賞が1点、アメリカ大豆部門からSSGA U.S.Awardが1点、アメリカ大豆サステナビリティアンバサダーアワードが1点、合計20点が選出されました(最優秀賞を含むと合計21点の賞が授与されました)。

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審査会場には、納豆の妖精「ねば〜る君」が潜入。審査中の緊張感漂う会場からライブ中継を行いました。

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会場では、過去4回実施した納豆食べ方コンテストで集まったレシピのパネルや納豆が主人公の絵本「なっとうくんのぼうけん」の展示も行われました。また、水戸商工会議所では「納豆鑑評会開催記念クイズフェア」をホームページ上で展開。全問正解者には抽選で「鑑評会優勝品詰合せ」などが贈られます。

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審査発表会場には、ねば〜る君のほかに「梅大使」も登場し、次々に発表される受賞商品を観覧者へ掲げながら紹介しました。発表後は全国納豆協同組合連合会の長谷川裕正顧問から総評が述べられました。「全体に素晴らしいものが揃っていました。出店者の皆さまには審査員による評価をお送りしますので、長所や短所を判断して、今回よりもさらにいいものを出品できるよう頑張っていただきたい」

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全国納豆協同組合連合会の野呂剛弘会長により、最優秀賞が発表されると、会場のどよめきと同時にのび〜る君が天高く伸び上がり、受賞を祝福しました。

今回の茨城県水戸市での全国納豆鑑評会にご来場いただき、会場を盛り上げてくださった関係者の皆さま、ライブ配信をご覧いただいた皆さま、そして報道関係者の方々、本当にありがとうございました。これからも、日本の伝統食納豆の魅力を伝えるため普及活動に努めていきたいと思います。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、納豆連では会場入り口でのアルコール消毒の実施、マスクの有無の確認するなど徹底した対策を行いました。

来年度の第27回全国納豆鑑評会は長野県で開催される予定です。来年もぜひご参加ください!!

以下、審査員のコメントを付記します。

講評

全国納豆協同組合連合会 会長 野呂剛弘

小粒・極小粒部門を担当した。第2回大会の時から20年以上に渡り何らかの形で関わってきたが、初めの頃と比べると全体のレベルが上がっており、鑑評会の開催によって品質の底上げに成功したと思う。鑑評会で受賞することによって、新たな流通のチャンスを作れるということが、業界にとって非常に良い機会になっている。毎年、レベルの高い戦いが続いていたが、3年ぶりの開催になった今回もレベルそのものは高く、楽しませてもらった。

倉敷芸術科学大学 名誉教授 須見洋行

アメリカ大豆・ひきわり部門を担当した。今年は審査員の数が少なく、責任を感じながら品評させていただいた。アメリカ大豆部門は初めて担当したが、日本の納豆とそっくり。味もそこまで変わらないように感じた。世界的に発酵食品への関心がものすごく深まっている中で、納豆の価値ももう少し見直されていいと思う。

国立大学法人筑波大学 人文社会系 教授 石塚修

小粒・極小粒部門を担当した。納豆は醤油をかけて食べる方が多いと思うが、審査員をするに当たって普段から醤油をかけずに納豆を食べてきた。何点か後味に苦みを感じるものがあったが、全体的に品質は上がっており、あまり差のない標準的な味わいになっていると思う。

埼玉県央病院 病院長 早田邦康

大粒・中粒部門を担当した。前回大会から間は空いたが、ものすごく味が良くなっていた。美味しくないものがなかった。それぞれに個性があり、納豆らしいとはなんなのかを考えながら食べた。これまでは納豆そのものの味を大事にした品評会だが、今後はフレーバーをつけた納豆の品評会があっても面白いと思う。

全国納豆協同組合連合会 顧問 長谷川裕正

大粒・中粒部門を担当した。劣るものが1、2点あったが、全体的にいいものが揃っていた。3年ぶりの開催ということで皆さん満を持して出品してくださったと思う。全体的に色合いがよく、糸引きが弱いものもそれほどなかった。製造者の皆様には、今後も日頃から基本に忠実に、製造し続けていただければと思う。

長野県納豆組合 常務理事(有)村田商店 代表取締役 村田滋

小粒・極小粒部門を担当した。全体的にしっかりと発酵した良い製品が出ていたと思う。審査中の環境、時間の経過とともに、見た目や硬さが変化していくので、公平を期すためにまず全体の外観を見回してから審査に入った。いつもは出品する立場で、出品者が一生懸命やっているのを知っているので、有利不倫がないよう、しっかりと食べて、五感使って評することを心がけた。出品する側の思いや希望を考えると、審査をする方が緊張した。

茨城県産業技術イノベーションセンター センター長 大力賢次

アメリカ大豆・ひきわり部門を担当した。皆さんとてもいいものを出してくださって、非常に美味しくいただいた。中には、アンモニア臭の強いものもあったが、そこまで差はなく、いいものが出揃っていると思う。固めであったり、柔らかめであったり、糸引きが強いものがあったりとバラエティ豊かな納豆が出ているので、消費者も好みのものを選ぶのが楽しいと思う。