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第27回 全国納豆鑑評会(2023年11月9日)
受賞者インタビュー

小杉悟さん

■最優秀賞受賞(農林水産大臣賞)
「大粒白糸納豆」
有限会社 鈴木食品工業
取締役 鈴木 秀知さん

名誉ある賞をいただき、大変うれしく思います。同時に、この賞に恥じないよう、これからもいいものをつくり続けていかなくてはと、責任の大きさも感じております。先代である父がこの賞をいただいたのが2007年。私が3年前に5代目として跡を取ってからは、入賞はしてきたものの、最優秀賞には手が届きませんでした。今回の受賞で、ようやく私の味もお客様に認めてもらえると、少しホッとしているところでもあります。

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先代の時代とまったく変わらない機械設備を用い、父から教わった基本的な作業をベースに製造しています。ただ、大豆を蒸す圧力の加減、蒸し時間、温度管理、発酵時間などについては5年間にわたり独自に研究を重ねてまいりました。ここ新潟市秋葉区はこの夏、何度か全国の最高気温を記録しましたし、冬には雪が1mも積もることがあります。そうした温度の変化、湿度の具合などを加味しながら、日々、微妙な調整を図ります。今年はよい大豆に恵まれたのとあわせ、この5年間の経験値というか変化への対応力が、今回の受賞につながったのかなと思います。

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「大粒白糸納豆」は蒸し加減と圧力のバランスにより、豆がしっかりと型崩れせず、噛んだ時にはふんわりとした食感を得られるようにつくっています。また納豆菌の量を若干少なめに調整し、糸引きは強くないですが、豆の香りと甘味が感じられる納豆を目指しました。

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私どもは従業員が6名だけの家族経営で、ほとんどの工程は手作業です。丁寧な製品づくりができる一方で、1日に出荷できる「大粒白糸納豆」は、どんなにがんばっても200個程度。受賞当日からたくさんの方々にお問い合せをいただいておりますが、すべてにお応えできないことを大変心苦しく思っています。ただ、受賞を機に特別なことをしていくのではなく、これからも一日一日の経験の積み重ねを大切にし、よい製品をつくる努力を続けていく所存です。このたびはありがとうございました。