

日本が世界に誇る総合栄養食「納豆」の日本一を決める「全国納豆鑑評会」の第29回大会が福島県郡山市で開催され、全国68メーカー、総出品数176点の中から、愛知県の(有)高丸食品の「国産中粒納豆伝説」が栄えある最優秀賞(農林水産大臣賞)を受賞しました。

第29回全国納豆鑑評会が2025(令和7)年11月21日(金)、福島県郡山市の「郡山ビューホテルアネックス」で開催されました。今回の開催地である福島は、納豆の支出額が全国一位で良質な大豆と清らかな水に恵まれ、昔ながらの納豆文化が根付く地域で、今後の食文化活性化にも期待が寄せられています。今大会では、これらを単なる健康食材としてだけでなく、地域の新しい食文化を創造する重要な食材として納豆を位置付け、より豊かな食の価値の創出を目指して開催しました。

審査対象となる納豆は、全国納豆協同組合連合会(納豆連)に加盟する納豆メーカーが自社製造する賞品で、今回の総出品数は全国68メーカーから176点にのぼりました。審査は研究者、文化人、食品関係者、省庁関係者など各分野の専門家17名によって行われ、納豆の「外観(見た目)」「香り」「味・食感」の3項目について、秀でたものを5点、劣るものを1点として評価。各項目の合計点数上位から受賞納豆が決定されました。

最優秀賞を受賞した(有)高丸食品の「国産中粒納豆伝説」のほか、小粒・極小粒部門および大粒・中粒部門から特別優秀賞が各1点、優秀賞が各3点、優良賞が各2点、福島大会特別賞として郡山市長賞が各1点、東北農政局長賞が各1点、ひきわり大豆部門から全国納豆協同組合連合会長賞が1点、納親会長賞が1点、アメリカ大豆部門からSSGA U.S.Awardが1点、アメリカ大豆サステナビリティ アンバサダーアワードが1点、合計20点が選出されました(最優秀賞を含むと合計21点の賞が授与されました)。

審査会場に、納豆の妖精「ねば〜る君」が登場。緊迫感に包まれた審査会場にねば〜る君もいつもの勢いではなく、ゆっくりと伸びるパフォーマンスで審査会場の緊張感を表現。納豆の発酵が進まないように低温に保たれた審査会場に少しだけ温かい空気を送り込んでくれました。

集計作業中には活性化委員会主催の「第12回世界納豆まぜまぜ選手権」、および「第12回世界納豆のびのび選手権」が開催されました。「ねば〜る君」の熱い応援を受けた参加者たちの懸命な挑戦に、会場は大いに沸きました。

「まぜまぜ選手権」はチーム土湯が63回を記録して優勝、「のびのび選手権」はチーム土湯が12.88メートルを記録して優勝し、両チームには賞状とオリジナルTシャツが贈られました。

審査結果の発表に先立ち、審査員も務めた農林水産省大臣官房新事業・食品産業部食品製造課 課長の野添 剛司 様と、アメリカ大豆 輸出協会 日本副代表 立石雅子様から祝辞が寄せられました。
会場に集まった人々が見守る中、全国納豆協同組合連合会の長谷川 健太郎氏と全国納豆協同組合連合会顧問 当会審査員長 長谷川裕正氏が受賞商品を発表。また、昨年度の最優秀賞の福島県納豆組合の村上未奈氏(有限会社ミドリヤ)が受賞商品の紹介を務めました。
今大会の最優秀賞である農林水産大臣賞に選出されたのは、(有)高丸食品の「国産中粒納豆伝説」。その発表直後は、会場全体が一気に盛り上がり、歓声に包まれました。喜びの声や、驚きの声、様々な思いが会場に渦巻き、その空間を感動的なドラマとして包み込みました。
今年の五月に新会長に就任した長谷川会長は、総評で「各製品の点差は極めてわずかであり、納豆製造における技術の著しい向上を明確に実感できた。」と出品された製品のレベルの高さについて触れ、「今後の納豆業界が発展していくためには、皆様のご理解とご協力が不可欠です」と力強くコメント。業界全体の前向きな発展への強い決意を示しました。
今回の福島県郡山市での全国納豆鑑評会にご来場いただき、会場を盛り上げてくださった関係者の皆さま、そして報道関係者の方々、本当にありがとうございました。これからも日本の伝統食納豆の魅力を伝えるため、納豆連はその普及活動に努めてまいります。来年度の第30回全国納豆鑑評会は愛知県名古屋市で開催される予定です。来年もぜひご参加ください!!
以下、審査員のコメントを付記します。

福島県は納豆に対し、非常に愛着がある都道府県だと認識した。その点で今回のような納豆鑑評会を開催できたことを非常にうれしく思う。また、ここからさらに納豆の魅力が世界に広まればよいと思う。

大部分の納豆の品質は整っていた。今年も昨年と同様、高いレベルを感じた。丁寧によく頑張って作られているな、という感想だった。また、審査の基準としてご飯に乗せて食べたときの感触ではなく、とにかく素の味を意識し、審査した。今回の決め手は、見た目、食味、粘り、糸引きの強さなどに注意して順位、優劣をつけた。

大粒納豆の審査をした。いずれも非常にレベルが高い。いい意味で審査するのに苦労した。その中でも、後味がしっかり伝わってくるものが何品かあった。今後、ますます技術研鑽を積んでいただいて、良い納豆製品が生まれることを期待している。

納豆一つ一つの明確な違いはなかったかもしれない。しかしながら、これだけ納豆を食べても「もう納豆を食べなくていい」とは思わなかった。展示されている全国の納豆製品を見て、今度は日常的にそれを意識して見つけようと思った。

小粒を担当した。小粒はほとんどおいしい。最初は自分好みの硬さのある納豆に高得点をつけようと思って審査に臨んだが、やわらかい納豆にも、そのおいしさを認めざるを得ない納豆があった。結果的に、どんどん食べたくなる納豆に5点をつけた。大部分の納豆はおいしかった。

今回大粒、中粒部門を担当した。審査で意識したポイントは、豆の食感、風味納豆独自の発酵感などを中心に審査した。また、今後いい納豆を求めるにあたって、大豆の種類がもっとバラエティに富んでいるとさらに面白くなると感じた。

大粒、中粒部門を担当した。糸の感じ、粒感に関してはどの納豆もレベルが高く、審査は難かったので、香り、後味、コク、うまみ、輪郭を基準に審査をした。「特別な日に食べたいものはどれか」といった消費者目線も意識して、点数を付けた。最終的にはタレをつけずとも、素材の味だけでおいしいと思える納豆に高得点を付けた。

アメリカ大豆部門を担当した。アメリカ大豆は日本の小粒、大粒に比べ、色が濃い。ひきわりに関しては、同じひきわりの機械でひき割っているとは思えないほど粒にバラつきがあった。味については租借し、じっくり味わった上で、審査した。