

■農林水産大臣賞
国産中粒納豆伝説
有限会社高丸食品
代表取締役 高丸喜文さん
有限会社高丸食品『国産中粒納豆』
代表取締役・高丸喜文さん “5年ぶりの快挙”を語る。
全国の納豆メーカーが技術と味を競う「第29回全国納豆鑑評会」。今年の最優秀賞(農林水産大臣賞)に選ばれたのは、有限会社高丸食品の『国産中粒納豆』。
同社はこれまで、第23回・第24回・第25回大会で同賞を3大会連続受賞しており、今回は5年ぶりの受賞となる。長年にわたり品質を磨き続けてきた姿勢が再び高く評価されました。
「直接会場に行けなかったのは本当に心残りでしたが、受賞の連絡を受けた瞬間は胸が熱くなりました。素直に感極まりました。5年ぶりということもあって、従業員や生産者さんの顔が真っ先に浮かびました。日々積み上げてきた努力が形になった証だと感じています。」と5年間の想いが解放された様子。
「『正直なものづくり』です。見えない工程こそ丁寧に、ごまかさない。設備がどう進化しても機械に頼りきりにならず、最終判断は人の”五感”。常に敏感に”どれだけ製造に向き合っているか”ここが強みです。3連続で受賞した時も、今回の5年ぶりの受賞も、その姿勢は変わっていません。」

「歴代のいいとこどりと、現代の納豆製法のいいとこどりですね。中粒大豆の持つ自然な甘みと香り、それを生かしきる発酵管理がおいしさの決め手だと思います。温度・湿度・発酵時間は、ほんの少しの差で味が変わります。だからこそ、夜中でも豆の様子を見に行き、自分で管理、確かめる。そんな努力をずっと続けてきました。機械に任せれば楽になる部分ももちろんありますが、発酵は“生き物”ですから、五感でしか分からない変化があるのです。そして、仕事が趣味なんです。」と言葉閉じ、納豆づくりへのこだわりと想いを語ってくれました。

「“本当は地元の豆で受賞したかった”という気持ちがあります。地元の農家さんと一緒に育ててきた豆で全国一をとることが、私の中ではこの5年間の想いでした。もちろん今回の受賞は嬉しいですし、誇らしいです。ただ、地元の豆の良さをもっと広く届けたいという想いはこれからも変わりません。いつか必ず、地元産の豆で賞をとりたい。そのためにも、努力を続けていきたいと思っています。」と将来への想いを強く語りました。
「これからも、五感を研ぎ澄ませて、毎日の作業・努力を積み重ねていきます。皆さまの食卓に、少しでも豊かさと楽しさを届けられるよう、これからも精一杯納豆づくりに向き合っていきます。」と、今後の励みともなる納豆づくりへの想いも最後に添えました。
5年の時間を経て、再び最優秀賞という頂点をつかんだ高丸食品さん。その背景にあったのは、最新技術でも効率化でもなく、毎晩豆と向き合い続けてきた“人の五感”と“正直なものづくり”でした。 「本当は地元の豆で受賞したかった」という言葉には、地域への誇り、生産者への敬意、次への挑戦が詰まっています。受賞は一つの区切りでありながら、高丸さんにとっては“夢の続きの始まり”なのだと感じさせられました。