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  3. 東京・新宿区「ふわっふわ!納豆つけらーめん」

全国納豆ファンの皆様こんにちは!
納豆大好き夫婦のリョウタ&トモコです!
納豆写真家の夫リョウタと食いしん坊OLの妻トモコが、日本全国に伝わる美味しい納豆食文化を紹介する『ニッポンおいしい納豆地図』
今回は東京都新宿の納豆グルメをご紹介!

●飲食店の激戦区、新宿

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新宿は言わずと知れた日本の首都東京のターミナル駅。渋谷、池袋と並ぶ三大副都心のひとつ。江戸時代から宿場街として栄え、現在は高層ビルが立ち並ぶオフィス街としての一面と巨大な歓楽街の一面を併せ持つ、日本文化の中心ともいえる街。飲食店の数はなんと5,000店以上!!

そんな飲食店激戦区の新宿で、納豆を使った美味しい中華を食べられるという情報を聞きつけやってきた。

トモコ「私中華大好きよ、和食の次によく食べるかも。そういえば新宿は老舗の中華屋さんも多いわね」
リョウタ「実は最近中国では納豆がブームみたいやで」
中国には昔から豆の発酵食品はあったが、納豆を食べる習慣は無かった。でも近年では栄養価の高さとその健康機能が話題になり、体によい食品として人気らしい。しかも中国ではプチ贅沢品として扱われていて、セレブご用達だとか。
中国4000年の歴史と現代の納豆とのマッチング、今日はどんな料理が食べることができるのだろう。

新宿東口を抜け、二丁目方面に向かって歩く。グッチ・プラダ・丸井・ビックロと続く道はショッピングする人たちで溢れ、昼夜問わず賑わっている。
新宿に来れば揃わないものは無い。外国の観光客も多く、毎日がお祭りのようだ。

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目的の店のある、新宿二丁目の方に向かって歩みを進める。
トモコ「へー、二丁目って意外と定食屋が多いのね。ほらあそこもそうよ」
リョウタ「トモコは今日も腹ペコやな!」

●老舗のラーメン屋

さらに新宿御苑駅の方まで歩を進める。大通りから少し入って、住宅街に向かってしばらく歩くと提灯の明かりが見えて来た!

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提灯には『佐高』と書いてある。どうやらラーメン屋のようだ。

リョウタ「二階建てのラーメン屋は珍しいなぁ。提灯も映えるし記念に撮影しておかないと!」
トモコ「やったー!私ラーメン食べたい気分だったのよ!」
リョウタ「しかしさすがやな、外壁は納豆カラーにしてあるんやな、納豆愛感じるわあー!」
トモコ「(絶対違うと思うけど•••)」

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メニューには『納豆らーめん』『納豆つけらーめん』の文字。
とにかく入ってみよう!

「はい、いらっしゃいー」
清潔でシンプルな店内。カウンターには箸と胡椒と酢、シンプルすぎるくらい何も無い。

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BGMもなく、鍋からでる蒸気の音、湯切りをする音、お客がラーメンをすする音が静かに店内に響いているのみ。
トモコ「なんだか緊張するね」
必要以上にヒソヒソ声で話しかけてくる妻。お寺に来た時のような神妙な顔の妻を見て、つい笑ってしまう。店内はまさにらーめん一筋、余計なものは使いませんと言った職人気質な感じがして、僕には心地いい。

●至高の一杯!!納豆つけらーめん!

このお店、以前はラーメン激戦区と言われる中野で7年、これまたラーメン激戦区の新宿に移転してから16年という老舗のお店。
納豆つけらーめんはご主人が修行していたラーメン屋でヒントを得て作った、創業時からあるメニューなんだそう。
早速人気のあるという『納豆つけらーめん』を注文。
作り方を見せてもらった。

スープの返しと具を準備し、

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ここで納豆の登場

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シソと全卵を入れて
とにかく混ぜる混ぜる混ぜる

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麺をあげて、つけ汁の上にふんわり載せたら

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完成!!

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フワフワの納豆がまるで雲のように、スープを覆い隠している。
リョウタ「富士山から眺める雲海のようだ!いやー神々しい!」

リョウタ&トモコ「いただきまーす!!」
まずはつけ汁の納豆から一口すすってみる。

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うわーーー!フワッフワのトロトロ!
ホイップされた納豆の口当たりが最高だ。

麺をつけて食べると•••美味い!!!!

やや縮れた手打ちの麺がまた納豆に絡むこと!
トモコ「少し熱の入った納豆が、酸味のある動物系スープの邪魔をせずコクを出しているわ。あとこれは一味かな?ピリッとした辛味がまた後引くのね。シソも効いていてさっぱり食べられるから、私この4倍は食べれるわ」
いや妻、これデフォルトで250gはあるよ。4倍ってもうそれフードファイターだよ。

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でも確かに僕も箸が止まらない。
どこか懐かしさも感じさせるような、でも味わったことのない洗練された味という不思議な感覚。
トモコ「ベースが動物系のベーシックな中華そばだから、納豆のコクをしっかり感じられてほんと美味しいわ!」
というかこの納豆、熱が入って尚、こんなに味が濃く食感もしっかりしている事に驚く。
旨味とコクがすごい。納豆ってどこまで進化するのだろう?
などと考えているうちに、あっという間に完食。

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●●こだわりの納豆を求める執念

ご主人の茂木佐高さんにお話を聞くことに。

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実はこのご主人、納豆へのこだわりが凄まじい。ラーメンに合う納豆を探し求め水戸まで何度も足を運び、つけダレを試食してもらい、やっと職人を口説き落とし、マッチする納豆を特注で作ってもらっていたとのこと。
リョウタ「だからあんなにコクがあったのか!」
茂木さん「でもね地震の影響もあって、去年その納豆屋さんが製造をやめちゃったんですよ•••」
リョウタ「じゃあ今のこれは?」
茂木さん「それからまた大変でしたね。市販の納豆全部試して駄目で、結局色んなメーカーさんに問い合わせて、そしてやっとまたこの納豆に辿り着けたんです。これも特注かって?ふふ、どうなんでしょう(笑) どっちだと思います?(笑)」

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悪戯っぽく笑うご主人。
シャイなご主人が見せたその嬉しそうな笑顔が、納得のいく納豆に出会えたのだと教えてくれたのでした。

中国の食文化とご主人の納豆へのこだわりが生み出した奇跡の一杯、それが『納豆つけらーめん』なのだ。

トモコ「いやー美味しかった!よし!調子出てきたし、もう一杯いただいちゃう!?」
こちらも執念の食欲!妻に合わせてたら、僕もほんまに太ってぶくぶくしてまうわ。

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豆写真家夫婦
納豆写真家 リョウタ 

バター風味の納豆オムレツに出会って以来、 納豆の魅力に取り憑かれ新しい納豆料理を探す日々。 納豆への愛が日々強まり続けた結果、 日本独自の食文化である納豆が全国各地の特色と 混ざり合うことで、どのような形になっているのか を後世に伝える「納豆写真家」!? ライフワークは終わりなき納豆の可能性の探求。 まさに、「ねば〜エンディングストーリー」!

妻 トモコ

東京出身で一見どこにでもいるような普通のOL。 しかしその実態は、納豆のみならず食べることに 命をかけている納豆美人!美味いものがあると聞 くと、九州だろうが東北だろうが新幹線に飛び乗っ て、日本各地どこへでも旅立つ。 名言のひとつに「美味しいものを食べ尽くすには、 日本の有給は少なすぎる」がある。 『納豆女子コンテスト』で最終選考まで残った? という経歴の持ち主。リョウタの自慢の妻である。