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納豆健康学セミナー

オンラインにて
「第16回納豆健康学セミナー」を配信

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東京都新宿区の安与ホールにて「第16回納豆健康学セミナー」の収録が行われました。私たちにとって身近な食品である納豆がなぜ体に良いのか、いかにして日本人に愛されてきたのかを、人文学的見地から石塚修・筑波大学教授に、そして発酵学、医学的見地から辻聡・高崎健康福祉大学助教に講演いただきました。

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全国納豆協同組合連合会(以下:納豆連)では、日本の歴史と風土に培われた食品「納豆」の知られざる健康効果や魅力を、第一線の研究者の方々のお力を借りて学術的に解明しています。納豆とその周辺領域を研究する学問を「納豆健康学」と名付けセミナーを開催し、今回で16回目。これまでは多くの一般の方々やマスコミの方にご参加いただいていたのですが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、初の試みとしてセミナーの様子を動画収録し、Youtubeで講演内容を公開しています。

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まずは、納豆連の野呂剛弘会長があいさつ。納豆健康学セミナーの開催趣旨などの説明シーンを収録。

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続いて、各講師による発表です。 筑波大学人文社会系の石塚修教授は、「あたりまえのありがたさ―納豆ご飯― 〜手間とひまこそがごちそう〜」と題し、新型コロナウイルス感染拡大によって私たちの日常とは何かを改めて考えさせられたこと、“あたりまえ”だったことがいかに有難いことだったかをお話されました。それは納豆に関しても同じで、現在「納豆」といえば安くて手軽なのが当然な食品と思われがちですが、文化史的に見れば「手間」と「ひま」をかけた「ごちそう」に近い存在だったことを、食文化史を通して教えてくださいました。

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コロナ禍である今だからこそ見えてくる「納豆」という食品の魅力と奥深さを、まるで落語を聞いているかのような面白さで語っていただいています。毎年セミナーでも大人気の石塚先生の講演。ぜひ以下のリンクから「石塚節」をお楽しみください!

今回セミナー初登場となる、高崎健康福祉大学農学部の辻聡助教は、「納豆の糖尿病予防ペプチドに関する新知見」と題し、納豆の健康効果について新たに分かったことを発表されました。世界中で患者数が増加し続けている生活習慣病の一つ「2型糖尿病」。この2型糖尿病患者の体内では、多量にジペプチジルペプチダーゼ4(以下DPP4)が産生されることで、血糖値の維持に関与するホルモンが過剰分解され、血糖値が上昇してしまいます。この治療方法の一つにDPP4阻害薬が開発され広く使用されているのですが、数社の納豆がDPP4阻害活性を持つことが明らかになりました。

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ですが、日本全国には多様な納豆が存在しており、そのすべてがDPP4阻害活性を示すペプチドを保有するかについては不明でした。そこで辻先生は、納豆連に所属する全国の納豆製造業者より提供された79種のさまざまな品種、粒形の納豆を測定し実態調査を行ったのですが、驚きの事実が判明しました。 辻先生の非常に興味深い納豆の健康効果について、ぜひYouTubeでご覧ください!