ビタミンEには水分と油分を溶け合わせる乳化作用があり、皮膚細胞の水分と油分のバランスをとって皮膚の状態をよくします。また、ビタミンEには皮膚を老化させる活性酸素を消去する作用があります。活性酸素は血液中の脂肪を酸化させて過酸化脂質を作り出しますが、過酸化脂質を減らして血流をよくする作用もあります。これによって血流が盛んになり、皮膚細胞に新鮮な酸素と栄養素が充分に届けられるようになり、皮膚細胞の老廃物の排出も盛んになります。
ビタミンEの化学名はトコフェロールといって、生命の源を意味します。ビタミンEは男性ホルモン、女性ホルモンの分泌を促進する作用があり、たとえば女性ホルモンの分泌が低下しているときには特に分泌を盛んにしてくれます。また、ビタミンEは過酸化脂質を分解して血行をよくする作用があり、更年期障害の症状として見られる頭痛、肩こり、冷えなどの改善にも効果があります。
リノール酸やレシチンなどの不飽和脂肪酸は活性酸素によって酸化しやすい難点があります。中でもリノール酸は酸化されると肺がん、乳がん、大腸がんを促進するという研究報告もあります。ビタミンEには活性酸素を消去する抗酸化作用があり、リノール酸、レシチンの働きを助けます。また、ビタミンEには酸化したコレステロールを元の状態に戻していく中和作用もあり、動脈硬化を抑える働きもあります。